派遣社員として働いていると、いつ契約を切られるか、不安はつきものです。そこで求職の際に少しでも有利になるよう、資格を取ることを決心しました。まず簿記3級の取得に成功!次は以前から気になっていた、ファイナンシャルプランナー3級を受けることにしました。
ファイナンシャルプランナーとは
「お金の専門家」として個人や企業の相談に応じ、資産設計のアドバイスを行う仕事です。年金・資産運用・税・保険・不動産・相続・事業承継などを総合的に検討します。
企業に勤務するFPを企業内FPといい、そうでないFPを独立系FPといいます。約9割が企業系FPです。
企業系FPは銀行・証券会社・保険会社・不動産会社などに勤める会社員です。FPとしての資格や知識を強みとし、営業や経理といった職種に生かしています。例えば営業であれば、お客様のライフプランニングに沿って自社商品の提案をすることができます。
独立系FPは独立・起業してコンサルタントを行っているFPです。資産設計のアドバイスや提案を行い、相談者のお金の不安や疑問を解消することで報酬を得ます。宅建士や保険募集人と連携し、仲介・販売手数料を得ることもできます。
ファイナンシャルプランナーになるには
国家資格として、ファイナンシャルプランニング技能士3級・2級・1級があります。それぞれに学科試験と実技試験があります。また、民間資格としてAFP・CFPがあります。難易度は下からFP3級→FP2級→AFP→CFP→FP1級です。
FP3級は誰でも受けられます。合格率は50~70%ぐらいです。
FP2級を受けるには、「FP3級の合格者」「FP業務に2年以上の実務経験を有する者」「日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者」のいずれか1つを満たしていなければなりません。合格率は40%程度です。
AFP取得まで考えている場合は、3級受験をとばしてAFP認定研修の受講・修了→2級受験・合格→日本FP協会への会員登録→AFPの資格登録手続きが近道です。
仕事に活かすには2級の取得が一般的です。 わたしはFPの基礎知識もなく、なにより費用はできるだけかけたくないので、まずは独学で3級を受験することに決めました。
FP3級を受験するには、どうしたらいいの?
FP3級の試験日程は、毎年度5月・9月・1月です。申請受付期間は、試験日のおおむね2カ月半から1か月半まえです。日本FP協会HPで早めに確認し、申請期間を逃さないようにしましょう。
FP3級の資格を得るには、学科試験と実技試験の両方に合格する必要があります。1日で学科と実技の両方を受験することができます。受験料は学科と実技で約6000円です。
3級の実技は、資産設計提案業務・個人資産相談業務・保険顧客資産相談業務の中から、申請時に1つ選択する必要があります。インターネット申請の場合は、実技を決めてから申請入力に取り掛かるとスムーズです。
FP3級の実技試験、どれにする?
3級の実技は3種類あり、問題数も回答方式も異なります。取得後に強みとしたいものを選択するのが1番良いですが、迷う場合は過去問を解いてみて、自分の得意となりそうなものに決めるとよいでしょう。試験時間は3種類とも60分です。
・資産設計提案業務 マークシート形式 100点満点で60点以上が合格
・個人資産相談業務 記述式 50点満点で30点以上が合格
・保険顧客資産相談業務 記述式 50点満点で30点以上が合格
わたしの場合は申請期間の締め切りが迫っていて、迷っている時間はありませんでした。「記述式よりもマークシートのほうが点をとりやすいだろう」と思い、資産設計提案業務を選択しました。
FP3級 独学で合格するために必要なもの|参考書・問題集
まずは参考書と問題集です。簿記3級を受験した際は、問題集を買わずに、参考書の勉強だけで受験し、一度落ちました。過去問や練習問題の重要性をいやというほど感じました。その教訓を生かし、今回は参考書と問題集を1冊ずつ購入しました。
購入したのはこの2冊です。参考書はカラフルなイラストや表で要点がまとめてあります。問題集は、すべて過去に出題された問題で構成されています。簿記3級もこのシリーズの参考書と問題集で勉強して、合格しました。
FP3級 独学で合格するために必要なもの|計算機
FP3級の試験では、ところどころで計算する必要があります。8桁以上や小数点以下まで計算する必要があるため、計算機は必需品です。試験本番でも計算機の持ち込みが認められています。試験当日に使用する計算機を今から準備し、それを使って勉強し、計算機に慣れておきましょう。
使用可能な計算機は、次の条件を満たしたものです。
・電源内蔵のもの
・演算機能のみを有するもの
・数値を表示する部分がおおむね水平で、文字表示領域が1行であるもの
・外形寸法がおおむね26cm×18cmの大きさを超えないもの
※関数機能・ローン計算・複利計算・紙に記録する機能、音を発する機能、プログラムの入力機能、計算過程をさかのぼって確認できる機能等を有するものは使用不可
いろいろと条件があるように感じますが、一般的な計算機であればほぼ大丈夫です。
FP3級 独学で合格するための勉強方法は?
参考書を読めば、おおかた理解はできるはずです。あとは根気よく暗記していきます。
わたしは暗記にが苦手意識があります。学生の頃、どうしても歴史に興味が持てず、暗記が進まずに、模試で偏差値35だったこともあります。
FPの勉強は、保険や税金など、実生活で必ず役に立つ事柄です。自然と興味もわいてきて、「へー、そうなんだ!」「知らなかったー!」と、楽しんで勉強することができました。
参考書を読んだだけでは覚えきれないので、問題集を解きながら覚えていきました。わからないところや、間違えたところは、参考書にもどって復習します。
問題集を解いていると、繰り返し出てくる問題があります。「これは重要なんだな」「よく試験に出る問題なんだな」と意識し、確実に答えられるようにしておきましょう。
FP3級 試験当日
持ち物は受験票に書いてあります。よく読んで、忘れ物のないようにしましょう。当日持参する本人確認書類に写真がない場合は、受験票に証明写真を貼る必要があります。
受験会場によっては、会場内に時計がない場合があります。携帯電話はバッグにしまわないといけないので、腕時計をしていくことをおすすめします。シンプルな腕時計だと1,000円前後でも買えますよ。
学科試験は120分ありますが、退席可能な時間になると、ほとんどの人が試験を終えて出ていきました。覚えていればできるし、覚えていなければいくら考えてもわからない、というところでしょう。
学科試験を早めに退席すると、実技試験までにだいぶ時間が空きます。わたしはお昼は会場内で食べようとおにぎりを持って行ったのですが、学科試験の終了時間までは会場内に入ることができないので、近くのファミレスに落ち着きました。ファミレスで昼食をすませ、コーヒーを飲みながら実技試験の勉強をしました。
試験会場はオフィス街だったため飲食店は休業日が多く、お店を探すのに苦労しました。空き時間を有効に使うためにも、あらかじめ近くの飲食店をリサーチしておくことをおすすめします。
実技試験は60分、途中退席は不可でした。学科試験と比べると時間が短いような気がしますが、過去問を解いたときに時間に余裕があることはわかっていたので、落ち着いて取り組むことができました。
FP3級の試験を終えた感想
問題集を解いているような感じで、違和感なく終えられました。合格の自信あり!もしかしたら満点かも~、とウキウキ帰りました。合格発表は約1か月半後です。
FP3級 合否は?!
簿記3級を受けたとき、1回目は落ちてしまいました。さて、FP3級はどうでしょうか?自信はあるものの、いざとなると不安もよぎります。協会ホームページで、受験番号を入力すると結果を見ることができます。
結果は……完全合格!!
「完全合格って、満点のこと?!」わくわくと得点を探しあてると、間違いが3問あったようです。完全合格とは、学科と実技の両方に合格した、という意味のようです。
合格証はとてもきれいな活字で高級感があります。しばらく部屋に飾っておくことにしました。
まとめ
FP3級は、生活には欠かせない「お金」がテーマであり、幅広い分野で活用できる資格だと思います。落とすテストというよりも、基礎を理解しているかどうかの確認テスト、といった趣です。 参考書でこつこつ勉強し、試験日までに繰り返し問題集に取り組むことで、合格できる可能性が大いにあります。
FPの勉強は楽しく、役に立つ内容でした。病気やケガをしたとき、退職するとき、年金についてなど、いつか必ずFPの知識が役に立つ日がきます。
ぜひ次はFP2級の受験にチャレンジし、実務でアピールポイントとなるよう、がんばりたいと思います!
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